春陽

待っている間、シーツをかける音が心地良く聞こえた。

目の前には洗われたばかりの真っ白なタオル。

スズランやラベンダーの香りがする。


白だらけで無機質な部屋かと思いきや、

壁の所々には生け花やドライフラワーが飾られていた。


(落ち着く…)


ついつい長居したくなるような部屋に

優里は安心感を覚えた。


「さ、お嬢さん、お待たせ」

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