春陽
男は車の中飛び乗り、踏切を渡ってさっきの少女が居ないか見回したが見つからなかった。。
(まさか自殺する気だったのか…ただならぬ雰囲気そうだったな…)
まだあどけない顔立ちなのに、生気の無さはまるで死に神に憑かれたかのような少女。
男は胸に押し潰される痛みと、不安を感じた。
(もしかしたら、あの子はまた戻って同じ事をするかもしれない。そうなったら…)
「ふぅ…」
一つため息をつき、男は引き返す為に車を走らせた。