春陽
「………ん…………で…ちょっ………さ…」
と、賑やかな声が響いたせいか、優里は目を覚ました。
「う…ん」
優里は今何時かと思い時計を見た。
奥のベッドから見えるのは室内では無く、前の窓の奥にある時計台。
「え…3時っ?」
優里は時計を見てガバッと起きた。
「お、起きたかな。よーく眠ってたよ」
優しい笑みを浮かべて小夜は言う。
「ベッドから出られる?」
コクリと頷くと、優里は長椅子に腰掛けた。
「ベッド直すのと、保健室の利用カード書くからちょっと待っててね」
「はい」