三角定規⊿完~幼馴染とクラスメートの三角関係~
次の日から、孝太はわたしに話しかけなくなった。

当然といえば当然だった。




「こうっ…「なぁ、実(ミノル)!!英語の訳やってある?」

わたしが話しかけようとしても、スルー。


目が合えば…

「!」
「プイッ」

必ずそらされる。







なんで?

いつもみたいに「バーカ」って言ってよ…。








やっぱりわたし……もう孝太と話せないの?


「……っか…るか!

遥加!!」



「あ…知哉…。」


知哉に声をかけられ、わたしは我に返る。




「どした?
調子悪いなら、早く帰った方がいいんじゃないか?」


知哉は心配そうな表情でわたしの顔を覗き込んでくる。





そうだ…。
わたしは知哉が好きなんだ。



部活は雨で中止。
好きな人と相合い傘で下校。

最高じゃん……。


「大丈夫!
ちょっといろいろ考えてただけだから…。」


そう。
少し前と変わっただけ。


すぐにこんな毎日に慣れる。




「そうか?


──…もしかしてあの日、何かあった?」




「―――え?」






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