三角定規⊿完~幼馴染とクラスメートの三角関係~
あの、日……?
「あの…
泣きながら、俺にぶつかってきた日。」
あ……
そういえばぶつかったんだっけ……。
今さらその事を思い出し赤面してしまう。
「アイツと…なんかあった?」
知哉は少し聞きづらそうに質問する。
「あ、アイツって……?」
一応同じ学校とはいえ、孝太との面識は無いはず。
でもあの日、他の人とは何も無かった。
じゃあ一体誰……?
「あのー
お前を後から追いかけてった奴。
理由聞いたら、俺が酷いこと言っちまったって
すごい焦ってたんだ。」
追いかけて…
じゃあやっぱり、孝太のことなんだ。
でも……
あの、孝太が焦る!?
わたし…
「ごめん!
ちょっと先に帰ってて!!」
謝らないといけない。
そんな衝動に駆られ、わたしは走り出そうとする。
「!!
遥加!!」
でもそれは、知哉に腕を引っ張られ、その温もりに包まれることによって制止させられる。
―――…え?