三角定規⊿完~幼馴染とクラスメートの三角関係~


ガチャ

息を切らしながら屋上のドアを開けると
予想通り、孝太は虹を見ていた。


「──…孝太!!」


おもいっきり叫ぶと孝太はこっちを見て、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに無表情に戻り
顔を伏せながら、わたしの横を通り抜けようとした。



…やっぱり、嫌われた。


でも…

「待って!!」


いつもならココで何も出来ずに終わるが、今日はそうはいかせない。



わたしは、それを阻止するために孝太に抱きついた。

「なっ…─!!
おい!

離れろ!」

孝太はそう言って、慌ててわたしを離そうとするが
わたしは離れない。


「ヤダ!

お願いだから話しきいてよぉ…!!」


わたしが涙声で言うと
孝太はいきなり大人しくなった。




< 22 / 30 >

この作品をシェア

pagetop