三角定規⊿完~幼馴染とクラスメートの三角関係~
ガチャ
息を切らしながら屋上のドアを開けると
予想通り、孝太は虹を見ていた。
「──…孝太!!」
おもいっきり叫ぶと孝太はこっちを見て、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに無表情に戻り
顔を伏せながら、わたしの横を通り抜けようとした。
…やっぱり、嫌われた。
でも…
「待って!!」
いつもならココで何も出来ずに終わるが、今日はそうはいかせない。
わたしは、それを阻止するために孝太に抱きついた。
「なっ…─!!
おい!
離れろ!」
孝太はそう言って、慌ててわたしを離そうとするが
わたしは離れない。
「ヤダ!
お願いだから話しきいてよぉ…!!」
わたしが涙声で言うと
孝太はいきなり大人しくなった。