双の月(そうのつき)


あたしは、その場にじっとしていることなんてできず
2人の居るリビングに向かった。






「利一…ママ…。」


「里奈…」


「里奈!!」






パチン"!!




鈍い音が広いリビングに
響き渡った。






「痛っ!!」






すかさず利一が止めに入る。






「母さん!!
何してんねん!!

里奈大丈夫か??」


「う…ん」






色々ありすぎて
あたしは、自分で自分の感情が押さえきれなくなり
涙が止まらなくなり
泣き出してしまった。


< 55 / 77 >

この作品をシェア

pagetop