双の月(そうのつき)
あたしは、その場にじっとしていることなんてできず
2人の居るリビングに向かった。
「利一…ママ…。」
「里奈…」
「里奈!!」
パチン"!!
鈍い音が広いリビングに
響き渡った。
「痛っ!!」
すかさず利一が止めに入る。
「母さん!!
何してんねん!!
里奈大丈夫か??」
「う…ん」
色々ありすぎて
あたしは、自分で自分の感情が押さえきれなくなり
涙が止まらなくなり
泣き出してしまった。