双の月(そうのつき)


あたしは、気を失った。






「里奈!!!!?
里奈!!!!?」






(ん?利一?)






あたしは、宇宙に居るような気分になった。




しばらく
あたしの目は
覚めなかった。








"ゴン"!






鈍い音とともに
目が覚めた。




そこには、
ガラスの大きくて重い血だらけの灰皿を
持ったママ、
血だらけの手で
血だらけの頭を
抑える兄貴、

ママを止めようとしてる
お腹に"何か"の
刺さった利一…





あたしには状況が理解できずにいた。


< 60 / 77 >

この作品をシェア

pagetop