秘密の彼氏


「あ、鼻血出てるけど大丈夫?はいっこれ」


ハンカチを差し出すと、



「ああ、あ、す、すみません!!」



おずおずと肩をすくめて受け取った。



...拭石、なんかすっごい弱気じゃん。
なんでさっき、あんなになってたんだろう??



ボーっと拭石の顔を見つめて考えてたら、
どんどん拭石の顔が赤くなっていった。


「あっ、あの、僕の顔..なんか..ついてます、か??」



「あ。ごっ、ごめん。違うよ!ちょっと気になったことがあって。」


「気になったこと、ですか..??」


「うん。どうして、さっきあんなにカッコよかったの?
普通の拭石くんと違うよね。」




隣にちょこんと座って質問してみると、
拭石は自分のポジションを少し気にしながら答えた。



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