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ほら
やっぱり嘘だった

コンビニ行くなんて嘘。
あたしに気なんか遣ったんだ

佐伯くんは優しいから
きっと誰にだって
こんな態度なんだろう


普通の女の子なら
勘違いしちゃうでしょ



『付き合ってくれてありがと。

じゃ… バイバイ』


『え?送るよ』


『いいって!

…一人で帰るから。

ホントに。また明日…』



あたしがそう言った後
佐伯くんは何か叫んだけど
全速力で走ったあたしには
何も聞こえなかった。



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