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首を突っ込んでほしくない。
自分が
惨めになっていることに
同情されるなんて
大嫌いだもん。
『違うよ…!
香奈たちは関係ない!
佐伯くんが急に話しかけるから
びっくりしてちょっと…泣いちゃっただけだし!
もう…あたしスーパー行かなきゃなんないから
バイバイっ…』
少し言い方が
キツくなってしまった。
だけど、
もう誰に嫌われてもいいや。
これだけ言えば
いくら優しい佐伯くんだって
嫌気が差して、
話しかけてこなくなるでしょ…
佐伯くんから
目を逸らして、
振り返らないまま歩き出す。
これで…いいんだよね
『なぁ!』
これでもかと思っていたのに
後ろを見ると
あたしの背後を
大股で付いてきているもんで。
もう、無視することにした。