親友!?幼なじみ!?恋人!?
「パパ~、ママツラそうだよ?大丈夫なのかな?」
俺の服の裾を引っ張りながら、藍海が言う。
藍海の視線の先には分娩室のドアがあり、中から美波の苦しそうな声が少しだけ漏れて聞こえていた。
そう、今、美波は出産という大仕事をとりおこなっている。
藍海と賢夜の二人が生まれてから8年。
念願の三人目が生まれようとしている。
美波と二人で赤ちゃんを生むと決断してから色々なことがあった。
まず美波が大学を辞めたこと。
次に俺は大学に残ったこと。
美波の親が俺だけは大学をちゃんと卒業しろと後押しをしてくれた。
そのおかげで大学も無事に卒業して、インターンの期間も終わり、一介の外科医として毎日奮闘している。
そして、双子の養育費はお互いの親が半分ずつ出すことにしたことと、美波のお腹が出る前に結婚式をあげ、晴て俺たちは夫婦になった。