親友!?幼なじみ!?恋人!?
好きな人を手にいれるために、手を黒くそめた。
大切な親友を裏切り、
大切な親友を恨み、
わたしは…
「おい…なに考えてんだよ。」
慎吾が拳でわたしの頭をこずいた。
「ん?」
隣を歩く、背の高い慎吾。
顔を上げなければ、目が合わない。
けど、合わせようとすると首が痛くなる。
「考えごとか?」
優しい瞳。
わたしはこの瞳に見つめられる資格はあるの…?
「ううん、なんでもない。」
口角をあげ、首を左右に振った。
慎吾から目をはなし、ゆっくりと前を向く。
!!??
「慎吾?」
いきなり慎吾が手を繋いだ。
慎吾を不思議そうに見ると、ブンブンと前後に繋いだ手を動かし始めた。
「ちょっ!!慎吾!!
なに?どうしたの?」
慎吾の動きになるがままだった。