ヴァンパイアの花嫁 番外編②

甘く

レオンが部屋に戻るとティナは起きて窓際のイスに座りアメリアに淡いブロンドを梳いてもらっていた。



扉が閉まる音にハッとして振り向く空色の瞳は潤んでいた。



レオンはアメリアに頷くと静かに部屋から出て行った。



レオンはゆっくりと近づきティナの目の前に来ると足が歩けなかった時のように腕に座らせるようにして抱き上げる。



「レ、レオンっ!」



不意に身体が浮き、レオンの頭より一つ分高くなったティナは驚いた。



「寂しい思いをさせてすまなかった」



じっと見つめられて端整な非の打ち所のないレオンの顔に指を這わせたくなる。



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