ヴァンパイアの花嫁 番外編②
「・・・いいえ」


昨晩、戻ってこなかったレオンに対して笑みを向けられないティナは視線を逸らした。


そしてまた破片に手を伸ばそうとした。



「触るな!」


大きな声にティナの手がビクンと跳ねて止る。



レオンはその手に手を重ね口元へ持っていく。



「また傷が付く」



切れ長の目で優しく見つめられてもティナの心は晴れない。



さっと手を引き抜き立ち上がる。



それを見ていたアメリアは驚いた。


どうしたのだろうか、ティナ様・・・。


レオンもティナの様子がおかしい事に気づき、立ち上がるとティナを抱き上げた。


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