ヴァンパイアの花嫁　番外編②
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊



エミリオはお腹を抱えて笑っていた。



笑いすぎて苦しい。



「クックックッ・・・・それで、僕たちも一緒に連れて行くことになったのか」



目の前のソファーに座っているレオンの顔を見てはまた笑いがこみ上げる。



「キミが女性にそんな配慮をするとはね」



「いい加減に笑うのをやめろ」



低い声で言い、エミリオを睨む。



「もちろん、キミがティナちゃんを大事にしているのは分かっていたけどこれほどまでに気を使うとは思わなかったよ」



タイラーから提案されたエレオノーラを連れて行く案はなかなか的を得ていた。



だが、彼女を連れて行った事がティナの耳に入りでもしたらいらぬ心配をかけるに違いない。



そこでエミリオとアシーネを一緒に同行させれば問題ないと考えたのだ。



「でも、本当にそれでティナちゃんは気にしないかな？」



レオンの配慮は稀に見る新鮮さで驚きだったけれど、ティナちゃんの最近の様子を聞くと放っておいてはいけない気がしたエミリオだった。



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