ヴァンパイアの花嫁 番外編②
数刻後、レオンが寝室から出てきた。


「レオン、ティナちゃんの具合は?」


エミリオが待ち構えていたように聞いた。



「まだ眠っているが、数回に分けてわたしの血を飲ませれば回復するだろう」


優雅な所作でソファーに座るとアメリアが出した赤い液体のグラスの中身を煽る。



「間に合ってよかった あいつらはティナちゃんを魔女として葬ろうとしていたんだ」


エミリオは肩をすくめて同じく赤い液体を飲み干す。



隣にはアシーネがやや疲れた様子で座っている。


「アシーネ、お前は大丈夫か?」


気づいたレオンはアシーネに声をかける。



「はい これごときで問題ありませんわ」


上品な微笑を浮かべる。


唇だけ鮮やかな赤。


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