君に好きだと伝えたい



ゆっくり扉を開ける

「あ…」

フェンスに手をかけて
外を眺めている女子がいた

「あ…こんにちは」

「何やってるんだ?…瀬戸」

今、瀬戸のこと
頭から消えかけてたのに




「暇だな〜…っと思って」

困ったように瀬戸が言う

「じゃあ家帰って勉強しなさい」

偉そうに先生ぶってみる

「え〜」

「え〜、じゃない」

煙草を出す

「…煙草吸うんですか?」



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