最愛を君に



「おはよ♪」


「依莉〜っ」



外に出ると壁に
よしかかってる依莉がいた

明るくて…
優しくて…
あたしの中学からの
親友の

工藤依莉


「おはよっ待っててくれたの?」



「うん♪待ってたの☆さ、行こっ」




かわいい笑顔…

女のあたしですら
依莉は惚れそうな程
かわいい。




「てか、スカート短いねっ!!」




入学式なのに
依莉のスカートは
膝上20cmくらい…



「あったりまえっしょ!彼氏作んなきゃね♪」




彼氏…かぁ




「琉奈だってスタイルいいし美人なんだからさぁ、彼氏なんてすぐ出来るでしょ☆」



「いやいやいや…」


てか彼氏なんて
出来た事ないし…っ




「だってさぁ卒業式でもかなり告られてたじゃん?森山とか〜佐藤とか〜藤沢とか〜」



「…。」



卒業式に何回か
告られただけで
あたしは別に好き
じゃないもん…っ




「だぁかぁら!好きな人!早くみつけなね!…て!!学校だぁ」


「本当だぁっ







白い校舎がだんだん
見えてきて、
あたし達のテンションも
あがり始めた





好きな人なんて
出来るかな…






…★…☆…☆…★…☆…★


好きな人出来るかな?



そう思っていた
あたしは
どこまでも純粋
だった。



人を愛しく想えば
想う程


辛く悲しい事も
増える。


何かを得るには
何かを犠牲にしなければ
いけない。




そんな事は
まだ何も知らない
あたしがそこには
いた。







★…☆…☆…★☆…☆…★
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop