最愛を君に
「おはよ♪」
「依莉〜っ」
外に出ると壁に
よしかかってる依莉がいた
明るくて…
優しくて…
あたしの中学からの
親友の
工藤依莉
「おはよっ待っててくれたの?」
「うん♪待ってたの☆さ、行こっ」
かわいい笑顔…
女のあたしですら
依莉は惚れそうな程
かわいい。
「てか、スカート短いねっ!!」
入学式なのに
依莉のスカートは
膝上20cmくらい…
「あったりまえっしょ!彼氏作んなきゃね♪」
彼氏…かぁ
「琉奈だってスタイルいいし美人なんだからさぁ、彼氏なんてすぐ出来るでしょ☆」
「いやいやいや…」
てか彼氏なんて
出来た事ないし…っ
「だってさぁ卒業式でもかなり告られてたじゃん?森山とか〜佐藤とか〜藤沢とか〜」
「…。」
卒業式に何回か
告られただけで
あたしは別に好き
じゃないもん…っ
「だぁかぁら!好きな人!早くみつけなね!…て!!学校だぁ」
「本当だぁっ
」
白い校舎がだんだん
見えてきて、
あたし達のテンションも
あがり始めた
好きな人なんて
出来るかな…
…★…☆…☆…★…☆…★
好きな人出来るかな?
そう思っていた
あたしは
どこまでも純粋
だった。
人を愛しく想えば
想う程
辛く悲しい事も
増える。
何かを得るには
何かを犠牲にしなければ
いけない。
そんな事は
まだ何も知らない
あたしがそこには
いた。
★…☆…☆…★☆…☆…★