嘘つきな姫
いつの間にか倉庫は私達3人になっていた
「しゅ……しゅう?」
だらしなく床に倒れこんだ愁の手足が痙攣している
愁…愁…
「ねぇ…愁…しゅぅ…」
「あははははっ…なぁ早川!苦しいかぁ?」
「…ぁ…ゃ………」
ガタガタと体を震わせ冷や汗を流している愁
死んじゃう…
「愁…っ……愁っ」
「…大……丈………夫……」
私を心配させまいといつもの笑顔で微笑むが
唇は小刻みにふるえ、目じりは閉じないようにとピクピクしている
色んなとこから血がでてて、
「…っ…愁がぁ…」
「泣いてる場合かな?」
凄く冷たい声がした。
「…え」
「“何でもする”んでしょ?」
あ……
“するっ…するから”
「じゃぁしてもらおうかなぁ?」
霧谷は私の水着の肩紐を加えた
肩でリボン結びをするタイプ。
「ちょっと…何して…っ」
「何でもしてくれるんだろう?」
確かに…言ったけどっ…
「それとこれとは……きゃぁっ」
左肩の紐が解ける
「また奴らに彼をヤラせてもいいんだよ?」
「だめっ…絶対だめぇっ」
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