嘘つきな姫


「私、どれくらい寝た?」


「ん?1日位かなぁ。」


愁のはなしによると帰ってきたのがバリ島を出た日…20日の23時半、そして、今は22日の9時…


「じゃぁ、ここは…」


「俺ん家」


やっぱりっ!
私、ご迷惑掛けちゃったみたい。

じゃぁ、さっきの人達は…


少し後ろにさがっていた2人に目をむけると…
待ってましたとばかりに


「オレ、翔!」

「翔くん?」

人懐っこそうなクリッとした目、男の子にしては可愛い顔をしている。

「俺の弟で今は中3」


愁の説明がはいる。


「コホン!私は愁の母親の紗理奈です。」

「えっ!私、てっきりお姉様だとおもってました!」

「やだぁっ!嬉しい!」


だって、だって、20代にしか見えない…


「あのっ、お母様、失礼ですが…おいくつでいらっしゃいますか…?」



「32よ。」



「えっ?」


32ってことは……


「俺は母さんが18の時に出来て、19で産んだ子供なんだ。」


「19でぇっ?」

「因みに父さんは21歳の時に。だから今は34なんだってさ。」

スゴい…


何がすごいって……


二人ともまだ学生の時じゃないっ!!


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