嘘つきな姫
「彩莉…」
愁が急に真剣な顔になる…
「なに?」
「親父が話あるみたいなんだけど…起き上がれるか?」
「うん。」
私は立ち上がると乱れた髪を直し、いつの間にか着ていた淡いピンクのレースワンピの裾をはたいた
「愁?境さんのところ?」
「はい。彩莉に話があるそうです。」
「私も行くわ!」
「母さん?」
「境さんのところいきたぁい。」
可愛すぎるお母さんが…
「レッツゴぉ!」
私と愁の腕を掴んで廊下を進み、大きなドアの前で立ち止まる。