嘘つきな姫

「彩莉…」


愁が急に真剣な顔になる…


「なに?」



「親父が話あるみたいなんだけど…起き上がれるか?」



「うん。」



私は立ち上がると乱れた髪を直し、いつの間にか着ていた淡いピンクのレースワンピの裾をはたいた


「愁?境さんのところ?」

「はい。彩莉に話があるそうです。」


「私も行くわ!」

「母さん?」

「境さんのところいきたぁい。」


可愛すぎるお母さんが…



「レッツゴぉ!」


私と愁の腕を掴んで廊下を進み、大きなドアの前で立ち止まる。
< 115 / 129 >

この作品をシェア

pagetop