嘘つきな姫
three
「委員長。中間テストの範囲表なんだか…」
「クラス分印刷して配っておきます。」
「たすかるよー」
優等生の私は1を聞いて10を知る?ってゆーの?常に相手の先を行く。
「失礼しました」
スー…っと音をたてないように丁寧に職員室のドアを閉めるとき
「本当にいい子ですねー。羨ましいですよ。」
「ははは…あんないい子はそういないからな現代は。」
モヤッとする。
いい子って言われるために頑張ってきた…なのに…なぁ…?
あ、ヤバイ。
目頭が熱くな
―ヒヤッ
「ふぁっ!?」
印刷室の壁にもたれかかっていた私の目に冷たい……手?
「大丈夫?」
柔らかいこえと甘い香りにクラっとする。
「なにがー?」
とぼけてみるけど、我ながらヒドイ。
今にも泣きそうな顔してるんでしょ?私。