嘘つきな姫
「気のせいだったみたい。」
そういって印刷機のなかのプリントをとると
「委員長って雑用じゃんねー」
って…
わざと?
騙されてくれたの?
嘘が嘘だけが得意だったのに。
愁の前では優等生の夢水さんができない。
嘘がつけないの…上手く
「だね。」
なんて…
『委員長の仕事の一つだから、雑用なんて思わないよ?』
って、優等生の私は言うとおもう。
どうしちゃったんだ。
「彩莉」
「へ?」
「彩莉は彩莉だから」
そういって……
―パサパサッ―
プリントが落ちると同時に
抱き締められた