嘘つきな姫
「彩莉…」
耳もとで囁く声に鼓動が激しくなる。
「ん…」
キーンコーンカーンコーン
あっ
―バッ
チャイム!!
「どうしよっ」
「んー?」
「授業!」
「だって、学活でしょ?」
「学活でこれ配んなきゃ!」
「じゃー…」
じゃぁって…
印刷しなおしてる
資源のムダだよーっ
「だって、これじゃぁ…」
といって床に散らばった紙をさす
「…ぅー」
確かに無理かも
集めてもクシャクシャになっちゃうだけだし。
「ね?」
と笑うかおは…いたずらっ子みたいな笑顔
ドキッ…
ドキッ…
「しゅ……」
―ピーピー―
「しゅーりょー」
「ありがとう」
「じゃぁ―…行こ?」