嘘つきな姫
休み時間になりある男子生徒に呼ばれる
「………好きです」
男子生徒についてきたのは校舎裏
「ごめんなさい」
曖昧な返事は相手を傷つける
でも……
「…………だよね…ハハッ」
そのヒトは自嘲ぎみに笑う
この瞬間…
「違っ……」
釣り合わないとか
好きじゃないからとか
「な、泣かないでっ?」
そういう事じゃない
いつも、一番“素”になるとき。
「お友達…じゃ…だめッ?」
涙を浮かべながら見上げる
「………ありがとう」
ほら、また傷つけた
傷つけたくなくて、
でも、結局「いい子」になって
みんな友達
いい子が言う
みんなに好かれようとする
「いい子」でいる自分に腹が立つ。