嘘つきな姫

「…出来れば泊まりで行きたいんだけど…」


「と、とまりぃっ!?」


とまりって…


「…親御さんの了解とりたいんだけど…今日平気?」


話がはやいよっ!!



「俺も行くーっ!!!」



と赤茶の髪をうちわでなびかせながら手を挙げる



「……だめ。」



「なんで!?」 


「………和だから、」


確かに、和が来たらたいへんだ、宏和でさえ茶髪なのに、和は殆ど赤にちかいいろだし、耳にはピアスが3個づつ、チャラ男というか軟派な…そんな感じだから
一緒に泊まるなんて言ったら…ねぇ?


打って変わって愁は濃い茶髪でちょっと眠そうだけどどっちかというと、硬派というか…好印象だけど…




「二人とも…ボタンもうちょっと閉めよ…?」


ズボンから当たり前のように出されたワイシャツは全開。

「なに?ドキドキしちゃう?」


「んなっ!!!」



「……てれちゃった?」



「…ち、違っ」 


ぐっと和の顔が近づく…

鼻と鼻の間が5になったとき


―グイッ
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