嘘つきな姫

只今、7時50分、
約束の時間にはまだまだ時間がある




あ゛


着る服決めてなかった…


私はクローゼットを開き…



「んーっ……」


き、決まらないっ……


あ゛ーっ8時半になってるっ!!


こうなったら、







―コンコンッ


シーン



「宏和っ」 


ドアノブを回すと……


「「わぁっ!?」」



―ドテッ―


「いったぁ……」

私がぶつけた頭をさすってると…


「朝から何?」

と不機嫌そーな声が降ってきた。

「服!きまんなくて…」


「はぁ……ダカラってさぁ…」


ため息混じりに言った後


パサッと私にタオルケットを掛ける


意味が分からずに見上げると


「あのさ、いくら姉弟といえど…下着姿で男子高校生の部屋にはいるのはどうかと思うけど…?」


「……だってっ…」


だって、

「だってじゃねぇっ!!!」


そう怒鳴って指を指す先には…

「………ぁ…」


どうやら彼は友達を止めていたようで…


「だからっ」

「み、た、かな?」


何故か気を失っている弟の友達に目をやると…


「ノックがあったときに何となくかんずいたカラ先に殴った」


殴って気を失わせた……と、

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