嘘つきな姫
「…彩莉?」
軽く肩が揺すられる…
思い瞼を上げると…
「しゅっ…ぁ…ごめっ…」
私ねちゃったんだーっ
恥ずかしぃ
「あ、着いたよ。」
「あ、うん。」
愁は大きく欠伸をして、車から降りた
私も後に続くと……
「うわぁ………」
目の前にはキラキラした高級ブランドのお店が立ち並んでいる
「彩莉」
「えっ…」
愁はその中の一つのお店にためらいもせず入っていく
「いらっしゃいませ…って愁じゃないっ!!」
「久しぶり、忍」
え…
女の人………?
忍さんって人と親密そうに話している。
キレイな人、二十歳前半ぐらいの
「彩莉?」
無意識に愁のTシャツの裾をつかんでいたようで…
「…ぁ…いや、」
忍さんは私に視線を向けると
「…かわいぃっ」
といって抱きついてきた。
「きゃっ…」
く、苦しいっ
涙目になりながら愁に助けを求めると…
ベリッと効果音がついてもいいかんじで忍さんをはがした。
「はぁ…はぁ…っ」
肩で息をする私を横目に
「この子、愁の彼女?」
じっと私を見る目は睨っ?
睨んだ?
びっくりして見ると
ニコニコしながら愁を見つめていた
きのせい?