嘘つきな姫

数分後…


「まだぁ?終わんないのー?」

と飲み干してしまって氷だけになってしまったクリームソーダのグラスをストローでズズーッと吸いながら左耳についた大量のピアスをいじくっている和、


「もぅ一手づつだから、」

と私がいうと


「もぅ着くけど、」

と愁、



「あ、終わった」


私が言うとカシャカシャと自分の“黒”を片付けはじめた


それを見て、私が片付けようとすると


「あいこだね、」


と、


「うそ?」
「本当」


あいこって…


「へぇ、あいこってあるんだ?オセロに、」


と感動気味の和には悪いけどこれで和が弱いことが証明去れてしまったのだ


「和……」


「あーっ!彩莉も強いんだねっ、」

「いや、和がよわ…」

「ほ、ほら、もう着くねー」

とグラスを置いて空いた右手で顔をパタパタと仰ぐ


「ふふ、」

「?」


そんな和がたまに羨ましく思う
好きなことは好き、嫌なことは嫌、好きなことを好きなようにやって能天気でいつも正直な…

「彩莉、ついたよ、」

と落ち着いた声がする、
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