この腕の中で君を想う


―――――――――……‥


ようやく駅に着き、ゾロゾロと人が出て行く

これで多少なりとも人は減った

俺は安堵の溜め息をつくと入り口付近へと足を運んだ


理由は簡単

次の駅で降りるからだ


また満員になって出れなくなった…というオチは御免だからな


ドアの近くの吊革に手をかけ、思い切り体重をかけた


こんなことになるんだったらこの時間に電車なんか乗るんじゃなかった…

疲労が溜まっていく一方で、俺は思わず深い溜め息をついた





刹那


「あーーーー!!!!」



突然耳をつんざくような声が一両先から聞こえてきた


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