この腕の中で君を想う
悪魔の飲み会-白山奏斗side-
*****
電車を降りた後、すぐにアイツの姿を探した
だけど…アイツは人混みに紛れて消えてしまい、結局見つけることができなかった
「…阿呆くせ」
何をやっているんだ…俺は
アイツなら気付くはずだと自信満々に思っていた少し前の自分を呪いたい
「まぁ…ルールはルールだよな」
徐に鞄に入れたままの可愛らしい手帳を取り出す
「気付かなかったのが悪いんだよ」
なんて、横暴な考え方で手帳を引き裂こうと手を掛けた
刹那
~♪~♪♪~
タイミングよく携帯の着信音が鳴り響く
マナーモードにするの忘れてたι
思わずチッ…と舌打ちをして、携帯を開く
ディスプレイには増田と表示されていた
「…増田?」
こんな微妙な時間に…なんの用だ?
とりあえず通話ボタンを押し、耳にあてた