この腕の中で君を想う


欠伸を噛み締めながらリビングへ向かう



「…電気がついてる」

ドアの隙間から僅かに光が漏れていて

中からバタンッと何かを閉めるような音がした


まだ誰か起きてるのかな?


恐る恐るドアを開けてコッソリ中を覗いてみる


ガチャッ

思ったよりドアの音が大きくて一瞬ヒヤリとしたが、相手は気付いていないようだ

ここはキッチンとリビングがくっ付いている部屋で

その人はキッチンのシンクにもたれ掛かりながらペットボトルに入ったミネラルウォーターを飲んでいた


…隆也さんかな?


ソロリソロリと慎重にリビングの中へ入っていく




ガタンッ!!



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