この腕の中で君を想う


高校一年

誰もいなくなった放課後の教室

「冬夜っ!!」

私は冬夜を呼び止めた

「どうした?」


「あの…ね」

私は深呼吸して



「好きです!!」

ほんのり頬を染めて冬夜に想いを告げた


小さい時からずっと好きだった


…初恋の人だった




「…俺も、好きです」


最初はすごく驚いていたけど、俺もずっと昔から好きだったってはにかむような笑顔で言ってくれた


「ほんとに?」


信じられないくらい嬉しかった


夢かと思って自分の頬をつねったらすごく痛くて「夢じゃないよ」って笑われた



「…好き」

「俺も…ってバカップルみたいだな」

「確かに」


二人同時に吹き出して、顔を見合わせてまた笑った




恋人同士になった時の最初の会話


一年経った今でも鮮明に思い出せる


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