この腕の中で君を想う



「だから…前みたいに」


お願いだから察して


もごもごと口を動かして次の言葉を煽る


「なんだよ…って……あ」


白山は思い出したように口を開くが、すぐに眉を潜めて


「…まさかとは思うがホテルの前でしたことか?」


「………」

肯定する代わりに下を俯いた

「あのなぁ…」


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