この腕の中で君を想う







「…ンッ……ぷはっ…」




何分たっただろうか

口からは銀の糸がのびてやがてプツンと切れる

ようやく男の唇が離れてその隙に緩んだ腕を払いのけた

意外にもあっさり離れることができて少し拍子抜け


「…ハァ…ハァ…なに…するん…ですか!!///」


荒い呼吸のままキッと男を睨み付ければ男は愉快そうにククッと笑う

「なにって…キス?」

「~~ッ分かってます!!///私は何でしたのかを聞いているんです!!」

「…五月蝿いなぁ。気持ち良かったんだから良いだろう?」

息のかかるくらい近くで囁くと耳をやんわり甘噛みされた


「ッ…」


又だ

男に触れられた先から

体の芯から


熱くなる



この感覚を

私は知らない


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