この腕の中で君を想う


「家…に帰るの?」

「はい。そうですけど」

「そのあとはどうするの?」

「え…学校に行きますよ」


「どうやって?」


やけに聞いてくるな…

「電車で…」

そう言えば増田さんはニヤリと笑って私の腕を掴んだ

「何ですか!?」

「だったら送っていくよ。電車賃勿体無いでしょ?」

「いや…定期券あるんで変わりません。それに隆也さんの友達に迷惑はかけられないし」


目をキラキラ輝かせている中悪いケド私は早く帰らなきゃいけないの


増田さんの手をやんわりと振り払い、満面の笑みで断る


「駄目っ!!女の子一人で危ないよ!!」

「朝なんで大丈夫です」

「むぅ…」

バッサリ切れば増田さんは口を尖らせて不満顔


ちょっと可愛いかも


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