この腕の中で君を想う


プルルルッ…



プルルルッ…



三、四回ほどコールが鳴ったがなかなか電話に出てくれず、それでも肌をさすりながら根気強く待った




プルルッ…ガチャッ




「もしも~し?」


五回目のコールでようやくいつもの気だるそうな声が聞こえてきた



「もしもしマサミ?夜中に電話してゴメンねιいきなりだけど今日泊めてくれない?」


申し訳なさそうにそう言えば真沙美は一瞬黙り込んで


「…別に良いけど。眞理(マリ)今日彼氏とお泊まりの筈じゃなかったっけ?」



「……ッ」


脳裏に彼の顔がよぎって

胸がチクリと痛んだ


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