この腕の中で君を想う
 

「………」

謝る…か

また佐藤の泣きそうな顔が頭によぎり、眉間に皺が寄る

なんでこうも思い通りに動かないのだろうか…

佐藤にしても、俺にしても

とりあえず、来週の土曜日に会えないかとメールを打ち、運転手にお金を払うとタクシーを下りた






あのとき…

選択を間違えなければ

佐藤はアイツじゃなく…俺の元にいたのだろうか

後悔と共に生まれた小さな芽に気付いたのは

一年後だった。

遅すぎたな…と今の自分は思ってる





< 227 / 252 >

この作品をシェア

pagetop