この腕の中で君を想う


――――――――――――……‥

授業が終わり

生徒は次々に帰り支度や部活の準備をして教室を出ていく

私も帰ろうと鞄を肩に掛けると、ブーブーと携帯のマナー音が鞄を小さく震わせた

誰だろ…

徐に携帯を開けば見知った人物の名前で、私は思わず息を呑む




「奏斗さんだ…」


ホーム画面をメール受信画面へと切り替え、奏斗さんからのメールを開くと

来週の土曜日会えないかという簡潔的な内容だった

「………」

来週は特に予定もなかったが、先ほどの情景が頭をよぎり返信するのを躊躇う

…駄目だ、明日にしよう

このメールは見なかった事にして私は足早に教室を出ていった







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