この腕の中で君を想う


「………」

見慣れた冬夜の家

だけど、今は少し怖く感じる


ふぅ…と深呼吸をして、インターホンを押した


ピンポーン


『はーい、どちら様でしょうか?』

「あの…冬夜と同じクラスの佐藤眞理です」

『え、眞理ちゃん⁉ちょっと待ってて!今開けるから』

バタバタと家の中で音がしたかと思えばガチャリと扉の開く音がして

「さぁ、入って入って♪」

「…お邪魔します」

笑顔で出迎えてくれた冬夜のお母さん

私は軽く頭を下げると、ゆっくりと家の中へ入った



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