この腕の中で君を想う
「そもそも女の子三人だと思ってたのが間違いだったの…気が付けば何人かの男達が私の後ろにいて…逃げる暇も無かった」
"何言っちゃってるの?この子"
"調子乗ってんじゃねぇよ"
「私は…男に身動きが取れないように掴まれて…その場にいた女の子は…持っていたボールで的当てだと言って私に投げ付けた…それだけなら私はまだ許せた」
"見て~鞄の中から可愛いもの見付けたー♪"
"冬夜…だって♪彼氏かなぁ?"
"それに触らないで‼"
「思わず男の手を振り払って目の前にいる彼女の手にある私の大切な物を掴んだ…その時にその人の顔に私の手が当たって、女は激しい怒りを感じた」
"…いい度胸じゃない…
どうなっても恨まないでね?"
「…それからはご想像にお任せ。結果、こんな風になっちゃった」
俺の顔をみて笑う眞理に胸が締め付けられる
「なんで…そんなに笑ってられるんだよ…こんな怪我して…インターハイ出られないんだぞ⁉」
思わず声を荒げて問いただすが、眞理はまたふわりと笑った
「…手、出して」