卒業するまで〜先生へ〜
低くてよく通る声がして、みんな急いで席に座る。
「え〜っ今年も河田かよ!!」
一人だけこんな反応をするのは、クラスのムードメーカー的存在の広川明宏。
いつもあまり真面目に授業を受けてないのにテストの点数は平均40〜50くらい。
「うっさぁの〜広川!!」
といった感じでいつも楽しそうに答える先生。
「じゃ、とりあえず号令」
「先生ばかじゃろ。
まだ係決まってないし。」
「あ?じゃ、お前やれ!!」
笑いながら答える。
「しょうがない…。
きり〜つ!!
お願いしまっす。
礼っ!ちゃくせ〜き!!」
「ちょっと違うけどまぁいっか。」