君と出逢った
とたんに浴びせられる罵声。
「おっせーんだよ!猫かぶりが!」
彼女が僕の親友の亜里沙。
生徒会では書記長と副書記の間柄。
こいつは僕が『私』と言うと鳥肌が立つそうだ。
そうだ…
「亜里沙、私、何かしたかな?」
悲しそうな声を出すと彼女は頭をかきむしった。
「柄にもねぇ台詞はくな!」
今日の彼女不機嫌だ。
体育祭はもうすぐだが、準備は順調。
彼女が苛立っている理由は一つ。
『男』だ。
僕はぞんさいに言い放つ。
「不倫か?浮気か?元カレのストーカーか?」

「…うるせえ」

ため息をつき、彼女と飲みにいく約束をした。

彼女は大人っぽいか愛情に飢えている。
僕は、生徒会で話すにはディープになりそうな話題に内心ため息を尽きながら、放課後、自宅に彼女を呼んだ。
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