You Make Me Happy【短編】



裕典と過ごした二年間が幻のように思えてきて…



これが夢だったら良いのに



なんて思ってしまった




「…ゆッ…う~…」




あたしは道の端で屈んで泣いた




もう我慢出来なくて…
立っていられないくらいの涙が出てきたから






「茉奈っ!!!」




叫びにも似た声が聞こえたと同時に後ろから抱きしめられた




見なくたって分かる…
この声は…この温かさは



裕典だもん…。





「茉奈…俺…」

「…ヒック…んッ…」

「好きだよ…茉奈が、」

「…っ

……嘘だッ…」




…そんなの信じられないよ




「本当だって…

あんまり好きって言ったらウザがられると思って…」



すこし弱々しく言う裕典



本当にそう思ってくれてたの?



信じて…いいの?






< 10 / 13 >

この作品をシェア

pagetop