You Make Me Happy【短編】
裕典と過ごした二年間が幻のように思えてきて…
これが夢だったら良いのに
なんて思ってしまった
「…ゆッ…う~…」
あたしは道の端で屈んで泣いた
もう我慢出来なくて…
立っていられないくらいの涙が出てきたから
「茉奈っ!!!」
叫びにも似た声が聞こえたと同時に後ろから抱きしめられた
見なくたって分かる…
この声は…この温かさは
裕典だもん…。
「茉奈…俺…」
「…ヒック…んッ…」
「好きだよ…茉奈が、」
「…っ
……嘘だッ…」
…そんなの信じられないよ
「本当だって…
あんまり好きって言ったらウザがられると思って…」
すこし弱々しく言う裕典
本当にそう思ってくれてたの?
信じて…いいの?