嫌なオンナ
「ねぇ 音楽すきなの??
いつもきいてるよね」
今日も裏庭のある一角で彼を見つけたわたし。
「………。」
「ちょっとは口きいてくれたっていいじゃん」
「…うるさい」
わたしはムッとして口を尖らせると ドカッと彼の隣に座った。
なにをするでもなく過ぎていく時間を すごくもどかしく思う今日この頃。
「あのさ橘くんはさ―」
「りゅうちゃんっ」
たったったっと駆けてくる童顔の美少女。
まただ…
またわたしの邪魔をするんだ。
「あっ麗子ちゃん
最近りゅうちゃんとなかよしだねー
いたらぬやつだけど面倒みてやってね」
そう彼女はまぎれもない橘くんの“オサナナジミ”なのだ。