嫌なオンナ




「ねぇ 音楽すきなの??

いつもきいてるよね」




今日も裏庭のある一角で彼を見つけたわたし。





「………。」


「ちょっとは口きいてくれたっていいじゃん」





「…うるさい」



わたしはムッとして口を尖らせると ドカッと彼の隣に座った。





なにをするでもなく過ぎていく時間を すごくもどかしく思う今日この頃。





「あのさ橘くんはさ―」

「りゅうちゃんっ」



たったったっと駆けてくる童顔の美少女。



まただ…

またわたしの邪魔をするんだ。



「あっ麗子ちゃん

最近りゅうちゃんとなかよしだねー


いたらぬやつだけど面倒みてやってね」



そう彼女はまぎれもない橘くんの“オサナナジミ”なのだ。





< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop