嫌なオンナ
羨ましくてしょーがない 彼女のポジション…
「りゅうちゃん またそんなぶっちょうずらしちゃってー
ダメだよー??」
「別にそんな顔してないし
カナはヒトのことに首つっこみすぎ」
「またそーやってはぐらかすー」
ぷーっと膨れた彼女はとても可愛くて イライラした。
ふわりと笑った橘くんの顔はいままでに見たことないくらいやさしくて カナちゃんの“特別感”がにじみ出る。
「ごめんねー
りゅうちゃん昔っから無愛想で」
なんであんたがあやまんのよ??
こんな風に自分のモノみたいに言うのも気に入らなくて わたしの中はどす黒い空気に染まっていく。
悪気がないのが余計に腹立つ。
「お前も毎度毎度あきないよな」
不意にわたしに向けて橘くんからかけられた言葉。
どんな顔したらいーのかわからなくて 橘くんに顔を見られないうちに立ち上がった。
「ま またくるからねッ!!!」
「あっ麗子ちゃん!!」
ライバル カナちゃんから呼ばれたのも無視して急いで立ち去った。