王国ファンタジア【流浪の民】外伝~震える大地
「よくやったな!」
「さすがベリル」
結果を聞かずとも、ドラゴンを倒した事を知っている仲間たちは馬から降りたベリルとセシエルに声をかける。
「!」
ベリルは、老人と目が合う。静かに近づき、老人に目線を下げた。
「生きて、戻って来たか」
「なんとかね」
「とにかく、今日はゆっくり体を休めるといい。話は明日じゃ」
言って、ベリルを集落の中へうながす。
そしてその夜──宴(うたげ)は、おごそかに行われた。
ドラゴンの脅威が去った事、2人が無事に戻った事に感謝しドラゴンの死を弔う。
不安の消えた人々は好き勝手に騒ぎ合う。2人がすでにいない事すら、気付いていなかった。
「……」
ベリルは1人、庭で静かに虫の声に耳を傾ける。
「さすがベリル」
結果を聞かずとも、ドラゴンを倒した事を知っている仲間たちは馬から降りたベリルとセシエルに声をかける。
「!」
ベリルは、老人と目が合う。静かに近づき、老人に目線を下げた。
「生きて、戻って来たか」
「なんとかね」
「とにかく、今日はゆっくり体を休めるといい。話は明日じゃ」
言って、ベリルを集落の中へうながす。
そしてその夜──宴(うたげ)は、おごそかに行われた。
ドラゴンの脅威が去った事、2人が無事に戻った事に感謝しドラゴンの死を弔う。
不安の消えた人々は好き勝手に騒ぎ合う。2人がすでにいない事すら、気付いていなかった。
「……」
ベリルは1人、庭で静かに虫の声に耳を傾ける。