王国ファンタジア【流浪の民】外伝~震える大地
「お前の存在そのものが全てを凌駕(りょうが)する力を得る鍵となる。わしの下で永劫の夢を見よ」
ギロリと睨み付け、すいと右手を軽く揚げると玉座の後ろから大きな影が2つ現れた。
[ム……ブラックドラゴン]
「の、眷属のようだな」
体長2メートルの黒いウロコに覆われた、トカゲのような容姿にコウモリの翼が生えている2体のドラゴンは、2人を見つめてくぐもったうなり声をあげた。
老人が合図をすると、各々が2人めがけて勢いよく飛んできた。
ヴァラオムは手だけをウロコで覆い、黒いドラゴンの大きく開いた口を押さえつける。
ベリルは腰にある剣を素早く抜いて牙を受け止めた。
[メイジよ。お前の名は?]
「我が名はキルヒアイゼン。死ぬがよいドラゴン」
冷たい視線がヴァラオムを射抜く。そしてベリルに視線を移した。
「ホムンクルスよ。ドラゴンの死に絶望せよ」
ギロリと睨み付け、すいと右手を軽く揚げると玉座の後ろから大きな影が2つ現れた。
[ム……ブラックドラゴン]
「の、眷属のようだな」
体長2メートルの黒いウロコに覆われた、トカゲのような容姿にコウモリの翼が生えている2体のドラゴンは、2人を見つめてくぐもったうなり声をあげた。
老人が合図をすると、各々が2人めがけて勢いよく飛んできた。
ヴァラオムは手だけをウロコで覆い、黒いドラゴンの大きく開いた口を押さえつける。
ベリルは腰にある剣を素早く抜いて牙を受け止めた。
[メイジよ。お前の名は?]
「我が名はキルヒアイゼン。死ぬがよいドラゴン」
冷たい視線がヴァラオムを射抜く。そしてベリルに視線を移した。
「ホムンクルスよ。ドラゴンの死に絶望せよ」