【短編】happy!
言われてみれば確かに…。
中学生の頃、あっちゃんの下駄箱にはよくラブレターが入っていた気がする。
バレンタインデーの日なんて、抱えきれないくらいたくさんのチョコを持って返ってきたんだっけ…。
─…それって、あっちゃんのことを好きな女の子がいっぱいいたって……ことだよね……?
「あたし生まれ変わるなら絶対歩くんみたいなイケメンに生まれ変わるんですけどぉ~っ」
アハハ…なんて笑うなかで。
「……っ?」
突然、チクッと胸に刺が刺さったような感じがした。
「…る、瑠実ちゃんなら突然なってる気がするよ~っ」
あれ……今すごく楽しいはずなのに…。
「フフフ、やっぱりぃ~?」
…息が詰まっちゃうみたいに、なんでか胸が苦しくて苦しくて……たまんないよ。